MetaTrader 5プラットフォームの新バージョン build 1200:ティックヒストリーの取得とサービスの支払いが直に

マーケットウォッチにティックヒストリーが7追加されました。もし以前にティックチャートが、動作時間にターミナルに溜まった履歴しか表示してい なかったとしたら、これからは取引サーバーにある全てのティックヒストリーを利用することができます。

23 10月 2015

ター ミナル

  1. マーケットウォッチにティックヒストリーが7追加されました。もし以前にティックチャートが、動作時間にターミナルに溜まった履歴しか表示してい なかったとしたら、これからは取引サーバーにある全てのティックヒストリーを利用することができます。通常の価格チャートでそうなっているように、不足し ている履歴があるので、それを取引サーバーからインストールする為に、オートスクロールを無効にし、マウスでティックチャートを過去の方へスクロールして ください。新しい機能は、価格変動の詳細チャートを最大限に受け取りたいトレーダーにとって有益なものになります。



    より深いティックヒストリーを自動で受け取る為には、 CopyTicks()の機能を使ってください。不足している履歴が取引サーバーにある場合、それを照会、およびインストールするように機能が変更されます。

  2. チャート上の『ワンクリック取引』のパネルのそばに、素早くマーケットデプスのオン/オフができるアイコンが追加されました。同様に、新しいホットキーAlt+Bでも使用できます。また、これはチャート内だけではなく、Market Watchウィンドウでも動作し、この際は、マーケットウォッチ内で選ばれたシンボルのマーケットデプスが開きます。




  3. コンピュータの性能とOSの記録が、クライアントターミナルに追加されました。例:
    2015.10.14 14:48:18.486	Data Folder: C:\Program Files\MetaTrader 5
    2015.10.14 14:48:18.486	Windows 7 Professional (x64 based PC), IE 11.00, UAC, 8 x Intel Core i7  920 @ 2.67GHz, RAM: 8116 / 12277 Mb, HDD: 534262 / 753865 Mb, GMT+03:00
    2015.10.14 14:48:18.486	MetaTrader 5 build 1190 started (MetaQuotes Software Corp.)
  4. コンピュータの性能とOSの記録が、クライアントターミナルに追加されました。例:

    • マーケットウォッチにシンボル数の表示がマーケットウォッチに、また総利用可能シンボル数が取引サーバーに追加されました。
    • 選択の為のスマートセレクションリストと新しいシンボル追加の列が追加されました。
    • 追加列では検索はシンボル名で行われるだけでなく、その記述やインターナショナル名でも検索されます。




  5. 数か国語での経済情勢カレンダーサポートが追加されました。
  6. 経済カレンダーに不足している国のアイコンが追加されました。
  7. マーケットウォッチのシンボル管理画面呼出の為のホットキーCtrl+Uが追加されました。
  8. 『ウィンドウ』メニューのコマンドによる、開いているチャートウィンドウの配列が修正されました。
  9. 強化認証使用の際に、ターミナルが時折、証明書ファイルを見つけられない不具合を修正しました。
  10. 時折、価格履歴の同期化ループが起こる不具合を修正しました。
  11. 機器がRequest Executionモードで取引をしている場合に、すでに開いているポジションのサイズを大きくした時、StopLoss/TakeProfitのレベルが無効化される不具合を修正しました。
  12. "Long only"モードの機器でロングポジションの際に、売り注文を出すことが可能かのチェックがマーケットデプスで修正されました。
  13. Trailing Stop機能の動作が修正されました。稀に保護されたStop Lossが、オープンポジションの為に誤って動く事がありました。
  14. 高解像度の画面での動作へのインターフェースの適応作業を続けています。
  15. MQL5プラグラムのデータに定期的に訴えているにも関わらず、履歴データが使われていないものとしてアンロードされる不具合を修正しました
  16. Windows 10での動作時のユーザーインターフェイスの要素の表示を修正しました。
  17. ユーザーインターフェイスの翻訳が更新されました。

マーケット

  1. MQL5マーケットの製品データベースの動作が改良および最適化されました。
  2. VPSでのターミナル使用による、MQL5.communityのアカウントを持たない購入が禁止されました。今後はターミナルの設定内でMQL5.communityのアカウントを表示する必要があります。ツール―オプション―コミュニティ
  3. 支払システムUnionPayでの直接の製品購入ができるようになりました。
  4. MQL5マーケットでの製品購入時のログが強化されました。


ホスティングとシグナル

  1. これからはバーチャルホスティングと取引シグナルへの購読に対して、支払システムを通じて直に支払うことができます。
    ホスティングの支払いの為に、MQL5.communityを開いたり、アカウントに入金しなくても大丈夫です。これからは、プラットフォームの支払いシステムの中から、すぐにサービスへのお支払が可能です。



    お客様に合ったシステムを選択し、支払いを行ってください。




    同様に、お客様に合った支払システムを選択していただくだけで、直にターミナルから、有料取引シグナル購読の手続きが行えます。




    必要な金額がお客様のMQL5.communityのアカウントに入金され、その後、そこから支払いが行われます。このようにして、ホスティングレンタル やシグナル購読の履歴を常に明瞭にすることができます。また、MQL5.communityのサービスに自身が行った全ての支払いを見ることができます。
  2. クライアントターミナルの32ビットバージョンでの動作時のバーチャルホスティング(移行を除く)の管理が追加されました。
  3. FTPによる公開許可に関係なく、バーチャルホスティングへのFTPエクスポート設定の移行が修正されました。

MQL5

  1. 新しい最適なコンパイラーが始動しました64ビットのプラットフォーム上のプログラムの実行が5倍まで加速しています。MQL5-プログラムは、最新バージョンのMetaEditorで再コンパイルする必要があります。.
  2. MqlTick構造のフォーマットが拡張されました。これからは、その中でティックのミリ単位の到来時間が伝達され、同様にどのようなティックのパラメータが変わったのかを確かめることができるフラッグがあります。
    struct MqlTick
      {
       datetime     time;          // 価格の最終更新時間
       double       bid;           // 現在のBid価格
       double       ask;           // 現在のAsk価格
       double       last;          // 最終取引の現在価格(Last)
       ulong        volume;        // 現在のLast価格の為の容量
       long         time_msc;      // ミリ秒単位での最終価格更新時間
       uint         flags;         // ティックフラッグ
      };
    全てのフラッグは、前回のティックと比べデータが変わったかどうかに関わらず、いつも全てのパラメータで埋められます。ティックヒストリーごとに前回の数 値を検索することなく、あらゆる瞬間の現在の価格状態をいつも見ることができます。例えば、ティックと共にBid価格だけ変わることができましたが、構造 体の中では新しい価格の他に、前回のAsk価格、容量など、他のパラメータも表示されます。現在のティックのデータとどう変わったかを知るためには、その フラッグを分析してください。

    • TICK_FLAG_BID - ティックがBid価格を変更した
    • TICK_FLAG_ASK  - ティックがAsk価格を変更した
    • TICK_FLAG_LAST - ティックが最終取引価格を変更した
    • TICK_FLAG_VOLUME - ティックが容量を変更した
    • TICK_FLAG_BUY - 買い取引の結果にティックが発生した
    • TICK_FLAG_SELL - 売り取引の結果にティックが発生した

    MqlTick構造体は2つのメソッドにて使用されます。

    • CopyTicks - メソッドは構造体の古いフォーマットを保っていません。ティックの古いフォーマットを使用する、以前にコンパイルされたEX5ファイルは、 CopyTicksの機能呼出時に、エラー4006を返します。(ERR_MQL_INVALID_ARRAY).
    • SymbolInfoTick - メソッドは構造体の古いフォーマットも、新しいフォーマットも保っています.

  3. MQL5: C++のようにパラメータ化されたクラスを作成することができるクラステンプレートが追加されました。これは、より多く抽出したり、一様に異なるクラスのオブジェクト操作の為に同じコードを使用することを可能にするものです。使用例:
    //+------------------------------------------------------------------+
    //|                                                    TemplTest.mq5 |
    //|                        Copyright 2015, MetaQuotes Software Corp. |
    //|                                             https://www.mql5.com |
    //+------------------------------------------------------------------+
    #property copyright "Copyright 2015, MetaQuotes Software Corp."
    #property link      "https://www.mql5.com"
    #property version   "1.00"
    //+------------------------------------------------------------------+
    //| クラステンプレートを指定                                               |
    //+------------------------------------------------------------------+
    template<typename T>
    class TArray
      {
    protected:
       T                 m_data[];
    
    public:
    
       bool              Append(T item)
         {
          int new_size=ArraySize(m_data)+1;
          int reserve =(new_size/2+15)&~15;
          //---
          if(ArrayResize(m_data,new_size,reserve)!=new_size)
             return(false);
          //---
          m_data[new_size-1]=item;
          return(true);
         }
       T                 operator[](int index)
         {
          static T invalid_index;
          //---
          if(index<0 || index>=ArraySize(m_data))
             return(invalid_index);
          //---
          return(m_data[index]);
         }   
      };
    //+------------------------------------------------------------------+
    //| ポインター配列は                                                    |
    //| デストラクタで保存されたオブジェクト、ポインターを削除します。                   |
    //|                                                                  |
    //| クラステンプレートのTArrayからの継承にご注意ください。                       |
    //+------------------------------------------------------------------+
    template<typename T>
    class TArrayPtr : public TArray<T *>
      {
    public:
       void             ~TArrayPtr()
         {
          for(int n=0,count=ArraySize(m_data);n<count;n++)
             if(CheckPointer(m_data[n])==POINTER_DYNAMIC)
                delete m_data[n];
         }
      };
    //+------------------------------------------------------------------+
    //| クラスを指示し、そのオブジェクトへのポインターは配列に保管されます。             |
    //+------------------------------------------------------------------+
    class CFoo
      {
       int               m_x;
    public:
                         CFoo(int x):m_x(x) { }
       int               X(void) const { return(m_x); }
      };
    //+------------------------------------------------------------------+
    //|                                                                  |
    //+------------------------------------------------------------------+
    TArray<int>     ExtIntArray;   // TArrayテンプレートをインスタンス化 (int型によってTArrayテンプレートを専門化する)
    TArray<double>  ExtDblArray;   // TArrayテンプレートをインスタンス化 (double型によってTArrayテンプレートを専門化する)
    TArrayPtr<CFoo> ExtPtrArray;   // TArrayPtrテンプレートをインスタンス化 (CFoo型によってTArrayPtrテンプレートを専門化する)
    //+------------------------------------------------------------------+
    //| Script program start function                                    |
    //+------------------------------------------------------------------+
    void OnStart()
      {
    //--- 配列にデータを入れる
       for(int i=0;i<10;i++)
         {
          int integer=i+10;
          ExtIntArray.Append(integer);
          
          double dbl=i+20.0;
          ExtDblArray.Append(dbl);
          
          CFoo *ptr=new CFoo(i+30);
          ExtPtrArray.Append(ptr);
         }
    //--- 配列の内容を出力
       string str="Int:";
       for(int i=0;i<10;i++)
          str+=" "+(string)ExtIntArray[i];      
       Print(str);   
       str="Dbl:";
       for(int i=0;i<10;i++)
          str+=" "+DoubleToString(ExtDblArray[i],1);
       Print(str);   
       str="Ptr:";
       for(int i=0;i<10;i++)
          str+=" "+(string)ExtPtrArray[i].X();      
       Print(str);
    //--- TArrayPtr<CFoo>のオブジェクトのデストラクタで削除されるので、newを通して作成されたCFooのオブジェクトは削除しなくても良い。  
      }
    実行結果:
    TemplTest (EURUSD,H1)    Int: 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
    TemplTest (EURUSD,H1)    Dbl: 20.0 21.0 22.0 23.0 24.0 25.0 26.0 27.0 28.0 29.0
    TemplTest (EURUSD,H1)    Ptr: 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39

  4. 新しい操作*と&が追加され、参照による変数の受信や変数への参照の受信が可能になりました。
  5. オーバーロード形式の機能ObjectsDeleteAllが追加されました。チャートウィンドウ内で指定されたタイプの全てのオブジェクトを名前の接頭辞によって削除します。
    int  ObjectsDeleteAll(
       long           chart_id,   // チャートID
       const string     prefix,   // オブジェクト名の接頭辞
       int       sub_window=-1,   // ウィンドウインデックス
       int      object_type=-1    // 削除の為のオブジェクトタイプ
       );

  6. ObjectGetValueByTime機能の動作が修正されました。 以前、時折(例えば水平トレンドラインのため)チャート内の時間ごとの価格の数値が誤って戻ることがありました。
  7. サーバーに履歴データがない場合の、Copy*機能の動作が修正されました。 以前はサーバーにデータがない場合に、これらの機能の呼出は、制御が戻る前に30~50秒の遅滞を起こすことがありました。
  8. MQL5のスタンダードライブラリにいくつかの改良がくわえられました。
  9. スタンダードライブラリのドキュメントがドイツ語、フランス語、中国語、トルコ語、スペイン語、ポルトガル語に翻訳されました
  10. MQL5の日本語版ドキュメントが追加されました。

Tester

  1. ストラテジーテスターで実行の為のプログラム選択がとても便利になりました。アドバイザーとインディケーターがあるディレクトリと適合するツリー形式でリストが表示されます。




  2. 可視テスト時、クライアントターミナルに応じたいくつかのインディケーターの表示が導入されました。
  3. ストラテジーテスターを経由してMQL5プログラムのデバッグ時に、レバレッジとタイムフレームチャートが出る不具合を修正しました。
  4. ヒストリーデータにおけるテスト時のインディケータのデバックが修正されました。
クラッシュログで報告された不具合を修正しました。

ドキュメントが更新されました。

更新はLiveUpdateシステムを介して利用することができるようになります。