MetaTrader 5 build 1325:ヘッジ取引と実際のティックによるテスト

リテールFXの可能性を拡大する為に、プラットフォームに2つ目の計算システムであるヘッジングが追加されました。これからは、シンボルごと に、反対方向のものを含む、多数のポジションを持つことができます。

22 4月 2016

ターミナル

  1. リテールFXの可能性を拡大する為に、プラットフォームに2つ目の計算システムであるヘッジングが追加されました。これからは、シンボルごと に、反対方向のものを含む、多数のポジションを持つことができます。これによって、いわゆる『ロック』を使った取引戦略を実装することができ、つまり、も し価格がトレーダーに反する方向へ向かった場合、反対方向にポジションを開くことができます。

    新しい計算システムは、MetaTrader 4で使用されているものと同様なので、トレーダーに馴染みのあるものです。また、トレーダーは、複数の取引の実行(部分的なものも含む)や、MQL5 Cloud Networkのサポートを持つ多通貨・マルチスレッドテスターなど、第五世代プラットフォームの全ての長所を使用することができます。

    これからは、一つのシンボルにつき一つのポジションしか持つことができない、ネッティングを使用しているアカウントと同じアカウントで、株式取引を行うことができます。また、同じプラットフォームの他のアカウントで、FX取引やヘッジングを使用することもできます。

    ヘッジアカウントの取得方法とポジション計算タイプの参照場所
    ポジション計算のタイプはアカウントレベルで設定され、これはターミナルウィンドウのヘッダやログに表示されます。



    ヘッジングのデモアカウントを開設する為には、対応するオプションを有効にしてください。



    ネッティングシステム
    この計算システムは、アカウント上では一度に1つのシンボルにつき1つのポジションのみ開くことができるということを念頭に置いています。

    • ポジションを持っている場合、同じ方向での取引実行時にこのポジションのボリュームを増加させます。
    • 逆方向に取引が実行された場合、既存のポジションのボリュームを小さくし、これを閉じたり(現在のポジションボリュームと等しいボリュームでの取引実行時)反転させます(もし反対方向の取引のボリュームが現在のポジションよりも大きい場合)。

    この時、どのようなアクションの結果、反対方向に取引が行われるかや、市場の注文や指値注文の実行の結果は重要ではありません。

    以下に、0.5ロットのボリュームでのEURUSDの二つの買い取引の実行例を引用しました。


    これらの取引の実行結果は、1ロットのボリュームの1つの共通ポジションになりました。

    ヘッジングシステム
    この計算システムはアカウントに、同じシンボルに対し反対方向のものを含む、複数の取引ポジションを持つことを可能にします。

    取引シンボルに開いているポジションがあり、トレーダーが新しい取引を実行する(または指値注文が作動する)場合、新しいポジションが開かれます。既存のポジションは変化しません。

    以下に、0.5ロットのボリュームでのEURUSDの二つの買い取引の実行例を引用しました。


    これらの取引が実行された結果、2つの別個のポジションが開かれました。

    新しい取引操作タイプ Close By
    ヘッ ジングポジション計算のアカウントの為に、反対のポジションを閉じる新しいタイプの取引操作が追加されました。この操作によって、同じシンボルでの反対方 向の2つのポジションを同時に閉じることができます。もし相対するポジションが様々なロット数を持っている場合、2つのうちの1つの注文のみが開いたまま 残ります。このボリュームは、2つのクローズポジションのロット差と等しくなり、ポジションの方向とオープン価格は、クローズポジションのうちの(ボ リューム的に)大きい方と等しくなります。

    2つのポジションの単一のクローズと比較すると、相対クローズでは、トレーダーは1つのスプレッドを節約することができます。

    • 単一クローズの場合、トレーダーは2回スプレッドを払うことになります。より低い価格(Bid)で買いを閉じ、より高い価格(Ask)で売りを閉じます。
    • 最初のポジションを閉じる為の相対クローズでは、2つ目のポジションのオープン価格を使用し、2つ目のポジションには最初のポジションのオープン価格が使用されます。


    相対ポジションのクローズ時に、『close by』のタイプの注文が設定されます。閉じられるポジションのチケットが、コメントで指定されます。相対ポジションのペアのクローズは、『out by』タイプの2つの取引によって行われます。両方のポジションのクローズの結果によって得られる取引の利益/損失のサイズは、1つの取引でのみ指定され ます。


  2. プラットフォームのヘッジングサポートの、MetaTrader 4からのアカウントの転送機能が拡張されました。これからは、ブローカーはMetaTrader 5のアカウントを全ての操作と一緒に自動モードで転送することができます。(建玉、指値、全ての取引履歴)

    MetaTrader 4から転送されたアカウントへの最初の接続時に、ウェルカムページが表示されます。転送は安全に行われます。作業を開始する前に、以前に MetaTrader 4で使用していたアカウントのパスワードを入力し、それから新しいパスワードを設定してください。



    接続後は、MetaTrader 5で始めからアカウントを開いていたかのように通常モードで作業することができ、MetaTrader 4の全ての取引履歴は自動的に新しいアカウントに保存されます。
    インポート時に、注文とポジションのチケット(注文履歴を含む)は、MetaTrader 4の取引履歴の一つの記録は、MetaTrader 5の取引履歴の4つの記録までに相応するので保存されません。全ての取引記録には、新しいチケットが割り当てられます。

    アカウント番号は、ブローカーがインポートをする方法に応じて、保存されるか、または新しいものに置き換えられます。
  3. チャットが追加されました。これからは、取引プラットフォームで直にMQL5.communityの友人や仲間と交流することができます。チャットでは、MQL5アカウントの全ての個人メッセージが表示されます。交流の前に、チャット画面やプラットフォームの設定から自分のアカウントにログインしてください。(サービス->設定->コミュニティ)




  4. デモアカウント開設のダイアログが簡素化され、ヘッジ機能付きアカウントを開設することができるようになりました。これからは、長いアンケートを記入する必要はなく、主要データを表示し取引パラメータを選択するだけで十分です。



  5. プラットフォームを使った作業の迅速な開始の為に、デモアカウントの自動割り当てが追加されました。もし、プラットフォームにまだ一 つもアカウントがない場合、起動時に最初の利用可能な取引サーバでデモアカウントを割り当てます。開設に成功した後、アカウントはすぐに接続されます。

  6. これからは、各ポジションにはチケット(ユニークナンバー)があります。通常、ポジションが開かれた注文のチケットと一致します (サーバーでの操作の結果チケットが変更された場合を除く)。例えば、ポジションの再オープンによるスワップの加算です。ターミナルの新しいバージョンへ のアップデート後、以前に開かれたポジションには、チケットが自動的に割り当てられます。



  7. ポジションの方向転換をもたらす市場発注の際のストップロスとテイクプロフィットのレベル設定が修正されました。以前は、新しいポジションでは適切なレベルが設定されませんでした。
  8. ワンクリック注文パネルのコントロール要素で、小数点以下4桁以上を持つ価格の表示が修正されました。
  9. 印刷前のプレビューウィンドウのニュース表示のエラーを修正しました。
  10. ティックチャートの表示エラーを修正しました。
  11. ターミナルの強制終了後のマーケットデプスの開始が修正されました。
  12. ワンクリック注文パネルのコントロール要素の表示の際に、成行注文の許可のチェックが追加されました。
  13. 多数の開かれた注文やポジションがある場合の、マージンと利益の計算が最適化されました。
  14. ユーザーインターフェースのマレー語への翻訳が追加されました。
  15. マニュアルが全体的に更新されました。新しいデザイン、インタラクティブなスクリーンショット、そして内蔵されたビデオなど、これらは全てMetaTrader 5を使った取引の学習を最大限に簡単で便利なものにする為にあります。



  16. 『上からのチャート』モードでのグラフィックオブジェクトの表示が修正されました。

テスター

  1. 取引ロボットとテクニカルインディケータの実際のティックヒストリーでのテストが可能になりました。

    実際ティックでのテストと最適化は実際の条件に最大限に近くなります。分足データをベースに生成されたものの代わりに金融商品ごとに証券会社によって収集された実際ティックが使用されます。これらのティックは、取引所や流動性プロバイダーからのものです。

    実際のティックによるテストもしくは最適化を開始する為には、ストラテジーテスターで適切なモードを選択してください。


    ティックデータは分足データよりも遥かに大きいサイズを持っています。初めにテストを起動する際には、これらのダウンロードに時間がかかる場合がありま す。ダウンロードされたティックデータは、月ごとにTKSファイル\bases\[取引サーバ名]\ticks\[シンボル名]に保存されます。

    実際ティックでのテストの特徴
    実際ティックでのテストの際には、スプレッドは分足バーの領域内で変わることがあり、その場合、1分間の中でのティックティック生成時に相応するバーで決まっているスプレッドが使用されます。

    も しシンボルによってマーケットデプスが中継される場合、バーはきっちりと最終取引(Last)実行価格で構築されます。他の場合では、テスターは初めに Lastの価格でバーを構築しようと試みますが、それがない場合にのみBid価格を使用します。そこにLast価格があったかどうかに関係なく、 OnTickの発生は全てのティックで起こります。

    チャートがLast値で構築されていたとしても、取引操作はいつもBidとAskの価 格によって行われる点にご注意ください。例えば、バーの始値を使用するエキスパートアドバイザは一つの価格(Last)に基づいてシグナルを取得します が、取引の実行は他の価格(BidまたはAsk)で行われます。『全ティック』生成モード使用時には、バーはBid価格で構築され、取引はBidやAsk 価格で実行されます。この時Askは、Bid+分足バーに相応する固定スプレッドで計算されます。

    もしシンボルの履歴に分足バーがある が、その分に対するティックデータがない場合、テスターは『全ティック』モードでティックを生成します。これによって、ブローカーに完全なティックデータ がない場合の、計画した期間中におけるエキスパートアドバイザのテストをすることが可能になります。もしシンボルの履歴に分足バーがないが、その分に対す るティックデータがある場合、これらのティックは無視されます。分足データはより信頼性が高いと考えられています。

    MQL5 Cloud Networkでの実際ティックによるテスト
    実際ティックでのテストは、ローカルやリモートエージェントだけでなく、MQL5 Cloud Networkを介しても利用することができます。数か月かかるストラテジーの最適化も、数千のコンピュータの計算能力を用いることで数時間で実行することができます。

    ネットワークを介したテストを行うには、クラウドエージェントの使用をオンにしてください。



    MQL5 Cloud Networkを介した実際ティック上でのテストでは、大量のインターネットトラフィックが転送されることがあります。これは、コンピュータネットワークの使用に対する最終コストに大きく影響を与えます。
  2. 取引シンボルの幾つかのタイプで手数料が計算されるエラーを修正しました。
  3. 対応するポジションのExpert欄の数値に応じた、SL/TPが作動した結果に起こる、取引注文のExpert欄の記入が修正されました。以前は記入されませんでした。
  4. 通常およびフォワード最適化の結果タブへの切り替えが修正されました。
  5. "Envelopes"インディケータの表示と計算が修正されました。
  6. ビジュアルテストの実行が最適化されました。
  7. 多数の開かれた注文やポジションがある場合の、マージンと利益の計算が最適化されました。
  8. 高頻度取引での取引操作の実行が最適化されました。
  9. 今後は履歴の同期は、現在の相場を必要としない、非主要シンボルのプロパティのリクエスト時に行われません。例えば、 SYMBOL_SELECT、SYMBOL_DIGITS, SYMBOL_SPREAD_FLOAT、SYMBOL_TRADE_CALC_MODE、SYMBOL_TRADE_MODE、 SYMBOL_TRADE_STOPS_LEVEL、SYMBOL_TRADE_FREEZE_LEVEL、SYMBOL_TRADE_EXEMODEな どです。以前は非主要シンボルのプロパティの任意のリクエスト時に現在のシンボルでの履歴の同期化が行われていました。
  10. 年率でのスワップ計算が修正されました。

MQL5

  1. MQL5言語の新しい機能の追加とMetaTrader 5プラットフォームにヘッジングが登場したことに関連し、実行されるEX5ファイルのフォーマットが変更されました。以前のビルドのMetaEditor でコンパイルされた全ての古いEX5プログラムは、更新後に正常に動作するため、上位互換性は完全に確保されます。

    この時、1325以降のビルドでコンパイルされたEX5プログラムは、古いビルドのターミナルでは動作せず、下位互換性はありません。
  2. 抽象クラスと純粋仮想関数のサポートが追加されました。

    抽象クラスは、将来におけるより具体的な派生クラスを作成する一般的なエンティティを作成する為に作られています。抽象クラスは、いくつかの他のクラスの為に基底クラスとして使用することができるだけなので、抽象クラスのオブジェクトタイプを作成することはできません。

    純粋仮想関数を一つでも含むクラスは、抽象クラスとなります。したがって、抽象クラスから派生したクラスは、その純粋仮想関数を実装する必要があり、そうしないと、これらは同様に抽象クラスになります。

    仮 想関数は、純粋指定子構文を使用し、『純粋』として宣言されます。例として、共通機能を提供する為だけ型に作成されるCAnimalクラスを見てみましょ う。CAnimalのオブジェクト自体は、実際の使用には一般的すぎます。したがって、CAnimalクラスは、抽象クラスの為の良い例となります。
    class CAnimal
      {
    public:
                          CAnimal();     // 構造
       virtual void       Sound() = 0;   // 純粋仮想関数
    private:
       double             m_legs_count;  // 足数
      };
    ここでのSound()関数は、純粋仮想関数PURE(=0)の指定子で宣言されている為、純粋仮想となります。

    (=NULL)または(=0)と純粋指定子PUREが指定されている仮想関数のみが純粋仮想関数となります。抽象クラスの使用と宣言例:
    class CAnimal
      {
    public:
       virtual void       Sound()=NULL;   // PUREメソッドは派生クラスでオーバーライドする必要があり、CAnimalクラス自体は抽象クラスになり、作成されません
      };
    //--- 抽象クラスからの子孫
    class CCat : public CAnimal
     {
    public:
      virtual void        Sound() { Print("Myau"); } // PUREは再定義され、CCatクラスは抽象ではなく作成されません
     };
    
    //--- 誤用例
    new CAnimal;         // エラー『CAnimal』-コンパイラはエラー"cannot instantiate abstract class"を出します
    CAnimal some_animal; // エラー『CAnimal』- コンパイラはエラー『cannot instantiate abstract class』を出します
    
    //--- 正しい使用例
    new CCat;  // エラーはありません。CCatクラスは抽象ではありません
    CCat cat;  // エラーはありません。CCatクラスは抽象ではありません
    抽象クラス使用の制限
    純粋仮想関数(直接または間接)の抽象クラスのコンストラクタによる呼び出しの際、結果は未定義になります。
    //+------------------------------------------------------------------+
    //| 抽象基底クラス                                                     |
    //+------------------------------------------------------------------+
    class CAnimal
      {
    public:
       //--- 純粋仮想関数
       virtual void      Sound(void)=NULL;
       //--- 関数
       void              CallSound(void) { Sound(); }
       //--- コンストラクタ
       CAnimal()
        {
         //--- 仮想メソッドの明示的呼び出し
         Sound();
         //--- 暗黙的呼び出し(第三関数を介して)
         CallSound();
         //--- コンストラクタまたはデストラクタでは、常に自分の関数が呼び出されます
         //--- 仮想性や子孫を呼び出す関数に関わりません
         //--- もし呼び出される関数が純粋仮想である場合、
         //--- 呼び出しは重大な実行エラー"pure virtual function call"をもたらします
        }
      };
    しかしながら、抽象クラスのコンストラクタとデストラクタは、他のメンバー関数を呼び出すことができます。

  3. イベントモデルの構成の簡素化の為に、関数へのポインターのサポートが追加されました。

    関数へのポインターを宣言する為には、『関数へのポインター』のタイプを明確にしてください。
    typedef int (*TFunc)(int,int);
    これで、TFuncがタイプとなり、変数の関数ポインターを宣言することができます。
    TFunc func_ptr;
    func_ptr変数に、以後の呼び出しの為に、関数のアドレスを保存することができます。
    int sub(int x,int y) { return(x-y); }
    int add(int x,int y) { return(x+y); }
    int neg(int x)       { return(~x);  }
    
    func_ptr=sub;
    Print(func_ptr(10,5));
    
    func_ptr=add;
    Print(func_ptr(10,5));
    
    func_ptr=neg;           // エラー: negはint (int,int)型を持っていません
    Print(func_ptr(10));    // エラー: 二つのパラメータが存在する必要があります
    関数のポインターを保存し、パラメータとして引き渡すことができます。クラスの非静的メソッドにポインターを取得することはできません。

  4. MqlTradeRequestの取引リクエスト構造体に、二つの新しいフィールドが追加されました。

    • position — ポジションチケット。ヘッジ取引の際やポジションのクローズや変更時に、その明確な識別の為に記入する必要があります。ポジションの識別が取引シンボルの名前で行われる為、ネッティング計算システムでの取引時には、この欄の記入は意味を持ちません。
    • position_by — 相対ポジションのチケット。同じシンボルで、かつ反対方向に開かれた相対ポジションのクローズ時に使用されます。ヘッジポジション計算システムにのみ使用されます。

  5. ENUM_TRADE_REQUEST_ACTIONSの取引操作タイプにTRADE_ACTION_CLOSE_BY(相対ポジションクローズ)が追加されました。ヘッジポジション計算システムにのみ使用されます。

  6. 注文、取引、ポジションのプロパティに、取引操作に相応するチケットが追加されました。

    • ENUM_ORDER_PROPERTY_INTEGERにORDER_TICKET(注文のチケット)が追加されました。固有の番号が各注文に割り当てられます。
    • ENUM_DEAL_PROPERTY_INTEGERにDEAL_TICKET(取引のチケット)が追加されました。固有の番号が各取引に割り当てられます。
    • ENUM_POSITION_PROPERTY_INTEGERにPOSITION_TICKET(ポジションのチケット)が追加さ れました。固有の番号が各ポジションに割り当てられます。通常、ポジションが開かれた注文のチケットと一致します(サーバーでの操作の結果チケットが変更 された場合を除く)。例えば、ポジションの再オープンによるスワップの加算です。その注文によってポジションが開かれた注文を見つけるには、 POSITION_IDENTIFIERを使用する必要があります。POSITION_TICKETは MqlTradeRequest::positionと一致します。

  7. ENUM_ORDER_TYPEにORDER_TYPE_CLOSE_BY(相対するポジションによるポジションクローズ注文)が追加されました。
  8. ENUM_ORDER_PROPERTY_INTEGERに(ORDER_POSITION_BY_IDORDER_TYPE_CLOSE_BY注文の為の相対ポジションの識別子)が追加されました。
  9. ENUM_DEAL_ENTRYにDEAL_ENTRY_OUT_BY(相対ポジションをクローズした結果取引が行われた)が追加されました。
  10. 取引トランザクションの構造体MqlTradeTransactionに、2つの同様のフィールドが追加されました。

    • position — トランザクションによって影響を受けるポジションのチケット。市場注文の処理に関わるトランザクション (TRADE_TRANSACTION_ORDER_* ポジションチケットがまだ割り当てられていないTRADE_TRANSACTION_ORDER_ADD以外)と注文履歴 (TRADE_TRANSACTION_HISTORY_*)の為に記入します。
    • position_by — 相対ポジションのチケット。同じシンボルで、かつ反対方向に開かれた相対ポジションのクローズ時に使用されます。相対ポジションのクローズの注文 (close by)と相対ポジションのクローズの為の取引(out by)の為のみに記入されます。

  11. PositionGetTicket関数が追加されました。これはオープンポジションリスト内のインデックスによるポジションチ ケットを返し、PositionGetDouble、PositionGetInteger、PositionGetString関数を使用し、今後の作 業の為に自動的にこの関数を選択します。
    ulong  PositionGetTicket(
       int  index      // ポジションリスト内の番号
       );

  12. PositionSelectByTicket関数が追加されました。これは、指定されたチケットによって、今後の作業の為にオープンポジションを選択します。
    bool  PositionSelectByTicket(
       ulong   ticket     // ポジションのチケット
       );

  13. ENUM_SYMBOL_INFO_DOUBLEにSYMBOL_MARGIN_HEDGED(カバーされたポジション(一つのシンボルに異なる方向へのポジション)の一つのロットの契約またはマージンのサイズ)が追加されました。

    • 最初のマージンがシンボルの為に指定されている場合(SYMBOL_MARGIN_INITIAL)、ヘッジマージンは絶対値(金額での)として指定されます。
    • 最初のマージンが指定されていない(0と等しい)場合、SYMBOL_MARGIN_HEDGEDに、取引タイプ(SYMBOL_TRADE_CALC_MODE)に相応する式に基づくマージンの計算時に使用される契約サイズが表示されます。

    ヘッジポジションの為のマージン計算の特徴は、 MetaTrader 5取引プラットフォームのユーザーガイドに書かれています。

  14. ENUM_ACCOUNT_INFO_INTEGERに、ACCOUNT_MARGIN_MODE(現在の取引アカウントの為のマージン計算モード)が追加されました。

    • ACCOUNT_MARGIN_MODE_RETAIL_NETTINGは、『ネッティング』モード(1つのシンボルに対し、1つの ポジションのみ)でのポジション計算をする子場外市場の為に使用されます。シンボルタイプをベースにマージンが計算されます。 (SYMBOL_TRADE_CALC_MODE)
    • ACCOUNT_MARGIN_MODE_EXCHANGEは、株式市場の為に使用されます。シンボル設定で指定された割引に基づいてマージンが計算されます。割引はブローカーによって設定されますが、取引所によって決められた値よりも低くなることはありません。
    • ACCOUNT_MARGIN_MODE_RETAIL_HEDGINGは、独立したポジション計算(『ヘッジング』は1つのシンボ ルに対し、複数のポジションを有することができる)の際、市場外取引の為に使用されます。マージン計算はシンボルタイプ (SYMBOL_TRADE_CALC_MODE)とヘッジマージンのサイズ計算(SYMBOL_MARGIN_HEDGED)をベースに行われます。

  15. クライアントターミナルのプロパティENUM_TERMINAL_INFO_INTEGERに TERMINAL_SCREEN_DPI(画像の情報出力解像度は、DPIで測定される)が追加されました。このパラメータを知ることで、異なる解像度の モニターで同じように表示されるように、グラフィックオブジェクトのサイズを指定することができます。

  16. クライアントターミナルのプロパティENUM_TERMINAL_INFO_INTEGERにTERMINAL_PING_LAST(マイクロ秒単位の取引サーバーまでのPingの最新の既知値)が追加されました。1秒は100万マイクロ秒です。

  17. SendFTP関数呼び出し結果の送信が修正されました。以前は、送信に成功した際に、TRUEの代わりにFALSEが返されていました。
  18. 幾つかのケースで、"Access violation"エラーに繋がっていたStringConcatenate関数内のエラーを修正しました。
  19. テンプレート関数の動作のエラーを修正しました。
  20. Print、Alert、Comment関数は、4000以上の文字サイズの列を出力することができるようになりました。
  21. 配列同士(開始からの初期ポジションの異なるオフセット)の比較の際に起こっていたArrayCompare関数内のエラーを修正しました。
  22. スタンダードライブラリにヘッジ取引のヘルプが追加されました。

    CPosition
    以下のメソッドが追加されました。:

    • SelectByMagicは、以後の作業の為のシンボルとマジックナンバーによってポジションを選択します。
    • SelectByTicketは、以後の作業の為のチケットでポジションを選択します。

    CTrade
    以下のメソッドが追加されました。

    • RequestPositionは、ポジションのチケットを取得します。
    • RequestPositionByは、相対ポジションのチケットを取得します。
    • PositionCloseByは、反対方向のポジションチケットの指定によってポジションを閉じます。
    • SetMarginModeは、現在のアカウントの設定に応じて、マージンの計算モードを設定します。

    メソッドのオーバーロードを追加しました。

    • PositionCloseは、チケットによってポジションを閉じます。
    • PositionModifyは、チケットによってポジションを変更します。

    CAccountInfo
    以下のメソッドが変更されました。

    • MarginModeは、今後はマージンの計算モードを取得します。以前は、StopoutMode新メソッドと同様に動作しました。
    • MarginDescriptionは、今後は文字列としてマージン計算モードを取得します。以前は、StopoutModeDescription新メソッドと同様に動作しました。

    以下のメソッドが追加されました。

    • StopoutModeは、最小保証金レベルの指定モードを取得します。
    • StopoutModeDescriptionは、最小保証金レベルの指定モードを文字列として取得します。

    CExpert
    以下のメソッドが追加されました。

    • SelectPositionは、それを使用した今後の作業の為のポジションを選択します。

  23. MQL5のスタンダードライブラリにいくつかの改良が加えられました。
  24. DLLライブラリのアンロードエラーを修正しました。
  25. コンストラクタクラスのテンプレートサポートを修正しました。

Signals

  1. 年率でのスワップ計算が修正されました。

MetaEditor

  1. 『完全なワードのみ』モードにおけるファイルごとのワード検索が修正されました。
  2. 対応するファイルのコンパイル結果の列をダブルクリックすることでファイルへ移動することができるようになりました。
  3. Windows XPの幾つかのコントロールエレメントの表示が修正されました。
ドキュメントが更新されました。